社長のページ

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伊勢角屋麦酒をご訪問いただきありがとうございます。


【優しさをつなぎたい】

2週間ほど前に、「ビール達を助けてください。」という言葉を発信してから、全国各地から沢山のご注文と温かい励ましのお言葉をいただきました。深く感謝いたしております。友人達からも本当にたくさんのご注文と言葉をかけてもらい、あらためてひとのあたたかさが身にしみました。

たくさんいただいた優しさを、少しでも広げていきたいと思っています。なにか社会に恩返しをしたいのです。いただいた温もりを、わたしでとめてしまわずに、伝えていきたいのです。

水面になげた小石が波紋を広げていくように、この優しさを伝えていきたいのです。

世界中で多くの方々が苦しんでいる今だからこそ、お世話になったビアバーさん方と一緒に、あるいは地域の皆さんと一緒に何かできないかということを考えています。

これからいろいろ提案します。

皆様からも是非、ご提案ください。

わたしたちにできることは限られていて、いただいたご提案にすぐに対応できるかどうかは判りませんが、いろいろ聞かせて下さい。

いっしょにやりましょう。

いっしょにやらせてください。

2020年4月22日







(ビールは必需品か)

ビール造りをはじめて間もなく4半世紀になるが、つい最近までビールは生活必需品では無いと思っていた。しかし、最近はその考えを改めつつある。

 文献をあたってみると、人類が農耕をはじめるとその地で必ずアルコール醸造を始めてきたことが判る。諸説あろうが、人類は農耕が始まったことで、定住生活をするようになり、富の蓄積が階級社会を生み、次第にストレスフルな社会になっていった。このストレスの緩和に人は酒を欲し、為政者も酒の力を借りて民を治めたという説がある。アルコールの愛飲家にとっていかにも都合の良さそうな話だが、ほぼ定説になりつつある。最近ではもっと過激で、人類はアルコール飲料欲しさに農耕を始めたという説まで目にしたことがある。

 いやいや、俺は全くの下戸だが、ふつうに社会生活を送れているという方もあろう。個々人を対象に考えるとそうしたこともあるだろうが、酒を飲める人間たちが、酒を飲んだ方がより社会に順応しやすいなら、成人の多くが酒を欲し、結果、社会全体として酒が必需品と考えることには妥当性がある。

 確かに酒はそれが無ければだれもが生活に困るような生活必需品では無い。しかし、酒があることで、より豊かな人生になる人は多いと思っている。そして、これだけストレスフルな世の中に酒が無ければ、もっと殺伐とした世の中になるだろうと思っている。このストレス一杯の今、わたしたちのビールが日本のどこかで、誰かを癒してくれているならつくり手としてこれ以上の喜びはない。

2020年4月28日



(日本ホームブルワーズ協会)

昨年、日本ホームブルワーズ協会を立ちあげ会長に就任した。背中を押したのはホリエモンこと堀江貴文氏だ。堀江氏との話の中で日本では酒税法上、家庭でのお酒の醸造ができないことが、クラフトビール業界の発展に大きなマイナスになっていることを話したところ、協会でも立ちあげればどうかということになり、ならばということで昨年12月1日に協会を設立した。ホームブルワーズ協会と銘打ってはいるが、当面の活動は、日本でのホームブルーイングの解禁である。解禁ができてようやく日本にも本当のホームブルワーが生まれてくる。はずだ。

 私が、ホームブルーイングを解禁したいという理由は、以下のようなものだ。

まず前提として、イスラム教国のようにお酒そのものが宗教上の理由から全面的に禁止されている国を除いて、ほとんどの国で製造数量などの規制はあるものの自宅で自分たちが飲むお酒を造ることは合法である。お金を取って料理を提供しようとすれば、飲食免許を取得し、調理師免許を持った料理人が要るのだが、家庭で料理をすることを規制する法律はない。海外においては、お酒もこれと似たようなものだ。ところが日本では、明治のある時期から家庭での醸造は一切禁止された。日清・日露戦争当時、日本の歳入の実に30%もが、酒税収入であり、万が一この酒税を取りはぐれると、日本を近代国家に作り上げていくうえで、大きな痛手となるのは明白だった。そこで、酒税を確実に徴税するために、管理の難しい家庭醸造を全面禁止したのが実像だ。因みに現在、酒税は国の収入の1%程度だ。

 さて、ここから本題である。欧米と比べると日本のクラフトビール業界の成長は極端に遅い。理由はいくつかあるが、一番の理由は、日本においては個性豊かなクラフトブルワリーが次々と生まれてこないことが最大の理由である。ここまで話せばもうお分かりだろう。アメリカには110万人もの家庭醸造を趣味にする人たちがいる。そして、巷には、この人たち向けの醸造の手引書がごまんとあり、WEB上には膨大な醸造のチップスがあり、大小のホームブルワーたちの大会があり、ホームブルワー専門のモルトやホップや簡単な醸造機器を販売する店舗が多数ある。そうした、情報と原料がふんだんに手に入る環境で、アメリカのホームブルワーたちは、myビール造りをしているのである。プロの私たちから見て、彼らはなかなか手ごわい。というのは、私たちプロの人間は、常にお客様を考えてビール造りをする。それは、ビールを販売して対価を得る以上、当たり前である。しかし、ホームブルワーにとってそんなことは一切関係なく、自分が飲みたいもの、自分が作りたいもの、人に自慢できるものを純粋に追い求めていけるのである。そして、時折、とんでも無いものを作り出す。

 実際、世界のカリスマブルワーの大半は、ホームブルワー上がりである。考えて見れば至極あたり前のことで、プロになるまでバットでボールを打ったことが無いプロ野球選手がいるだろうか。シェフになるまで、包丁で野菜を切ったことが無い料理人がいるだろうか。日本においては、プロになるまでお酒は一切作ってはいけないのだ。これを僕はなんとかしたいのだ。

2020年4月27日



(ビールがウイルスに効く可能性があるのか)

Xanthohumol inhibits PRRSV proliferation and alleviates oxidative stress induced by PRRSV via the Nrf2-HMOX1 axisというタイトルの論文がある。ホップの中のキサントフモールという物質が、家畜に厄介な呼吸器疾患を引き起こすPRRSVの増殖を抑える効果があるという論文である。

このPRRSVと新型コロナウイルスを含むコロナウイルスは、国際ウイルス分類委員会(ICTV)の分類体系によると、同じ第4群 (Group IV) に属する。第4群とは遺伝子は1本鎖RNAであり、そのRNAはmRNAとして作用するものである。専門外の方には、また、呪文みたいになってきたと怒られそうだが、ざっくりいうと、ウイルスの分類は、まず、その遺伝情報をどういった形で持っているかによって分類される。遺伝情報は、DNAかRNAで持つものしか今のところ発見されていない。(もし、私に誤認があればご指摘いただきたい。)大半の高等生物は、分子構造上堅牢に保持される二本鎖DNAの形で、遺伝情報を保持し、必要に応じてその情報をRNAなどに転写して、情報を移動し、そこから情報を翻訳してタンパク質の合成を行うのだが、ウイルスのように生物とも無生物ともつかない連中になると、不安定な1本鎖RNAで情報を持っている連中もいる。この一本鎖RNAグループにも実は2系統あるのだがそこに踏み込むと一部の方にはもはや寿限無の世界になりそうなので今回は割愛する。

何が言いたいかというと、沢山あるウイルスの分類の中で、今回、ビールに必ず使われるホップの成分のキサントフモールがその増殖を抑えることが判ったPRRSVと、今、世界中に災厄を振りまいている新型コロナウイルスは、似た連中だということであり、ひょっとすると、あくまでひょっとするとだが、キサントフモールが新型コロナウイルスに効くかもしれないということである。

本当に人に対してホップの利いたビールを飲むことが新型コロナウイルスの抑止になるかどうかは、これだけでは全く分からない。ただ、可能性だけはあるのであろう。将来、IPAはこうしたウイルスに対して、強い薬効作用があるなんて発見された面白いなと妄想したりする。

2020年4月26日



(何をしようか)

新型コロナウイルスで壊滅的な打撃を受け、生き残るために今ギリギリの戦いを続けている。日々、テンションは上がりっぱなしで、アドレナリンだだもれ状態である。今日も、午前中から先ほどまで、おこもりツーリズむという視聴者のみなさんにはご自宅で我が伊勢角屋麦酒を楽しんでいただき、私はZOOMであちこちをご案内するそういう企画で、ひたすら話しまくっていた。45分を3本、間に密着取材中のFテレビの取材対応。それが終わるや否や、M新聞社様の取材。へとへとのグダグダで帰宅した。ずっと話しっぱなしだったので、のどがガラガラになっている。性も根も尽き果てているような気もする。

ところが、こんな状況でも頭のどこで次にどんなビールを作ってやろうかと思っている自分がいる。

MK3という三重県の清酒酵母がある。この酵母は吟醸香の主要成分であるカプロン酸エチルの生成能が高い。このカプロン酸エチルをビールに付与できれば、きっと面白いビールができる。ところが、これがなかなかそう簡単ではない。というのは、清酒酵母は、単糖は資化できるが、二糖はなかなか食べてくれない。ビールの元となる麦汁中の糖分は二糖のマルトースが大半だ。だから、MK3にこのマルトースを資化できる能力を付与しないと、ビールの醸造には使えない。だからこれをやろうかと思っている。

では、そのカプロン酸エチルを付加するのにふさわしいビールはどんなバランスが良いのだろうかと考える。吟醸香のもうひとつの主役である酢酸イソアミルは小麦ビールによく合う。当社のHime White は、そこでバランスを取っている。カプロン酸エチルもまずはここからだろう。 そんなことを考えていると、疲れも癒されていく。

やっぱり僕の人生そのものがビールな人生なんだな。

2020年4月25日



(酵母と麹と酵素と)

ながくお酒に関わってきたので、ときおりお酒のことに関して一般の方々がどの程度の知識をお持ちなのか分からなくなることがある。

 先日もある方と話をしていたのだが、どうにも話がかみ合わない。しばらく話して、ようやく先方が酵母と麹(こうじ)を混同していることに気が付いた。酵母と麹とそして酵素。この三つは名前が似ているばかりではなく、すべて酒造りに深くかかわるものである。しかし、全く違うものでもある。その辺りをちょっと話しておこう。
 「この3つなかで、ひとつ仲間外れのものは?」
と聞かれたら正答できる方は、どのくらいいるのだろう。
7割くらいのかたは判るのだろうか?いや、もしかしたら半分くらいの方しか判らないのか?

 このなかで、酵母と麹は生き物であり、酵素はある種の分子の総称である。したがって、酵素だけは、生き物であるほかのふたつとは異なる。しかし、酵母と酵素には切っても切れない関係がある。そもそも、酵素 (enzyme)という語は酵母の中 (in yeast) という意味のギリシア語の "εν ζυμη"(en zymi) から名付けられたのである。それは、近代科学を大きく発展させた、「発酵は、酵母という生物がおこなう現象なのか、あるいは、無生物の化学変化なのか。」という探求過程を経て、最終的にいきものである酵母の中の酵素という物質の働きで発酵が起こることが判ったからなのである。それほどまでに、酵母と酵素の関係は深い。

 いまでは、お酒は、酵母が糖分をたべて、エネルギーをうみ出す際に、その副産物としてアルコールがつくられること、またその過程で、自らがつくるたくさんの酵素の力を借りることが判っている。そして、ビールつくりにおいては、酵母がうみだす酵素以外に、原料である麦芽のなかの酵素も大きな役割を担っている。ビール造りの一番最初の工程は、麦芽を挽いてそれをお湯に浸すことから始まる。これによって、麦芽の中の酵素の力で、麦芽の中のデンプンが小さく切られて酵母が食べられる大きさまで小さくなる。そして、できた糖分を酵母が食べるのである。

 さて、ようやく最後の麹のせつめいである。もうしばらくお付き合いいただきたい。ビール造りはこうして、発芽した麦、いわゆる麦芽の中の酵素の力でデンプンを切っていくのだが、日本酒や味噌、醤油を造るときは、麹というカビの力をかりてデンプンやたんぱく質などの高分子を分解するのだ。テレビで、蒸した酒米に真っ白な麹が生えたを映像を見たことがある方もあろう。こうしたカビを使う醸造技術は日本を含む東アジアや東南アジアで高度に発達している。それは、湿度の高い気候がカビの生育に合っているからだろう。 酵母と麹と酵素、お判りいただけただろうか。

2020年4月24日



ビール達に対する想いを書き綴っていこうと思います。

(ペールエール)

 ファンの方々には、伊勢角屋麦酒を代表する銘柄として『イセペ』と呼んでいただいています。1997年にビール造りをはじめ、最初に仕込んだビールがペールエールでした。2003年にわたしたちがはじめて国際大会で金賞を受賞たのも、International Brewing Awardではじめて金賞を受賞したのも、全てこのペールエールで、わたしたちにとってひときわ思い入れの強いビールです。

  わたしたちは、美味しいビールを追求し、毎仕込みのように少しずつ改良を重ねてきました。

 使用するホップだけを考えても、多くの変遷を重ねてきました。
 当初はカスケードがメインでした。
 ほんの一時だけ、イギリスのケントゴールディングスを使ったこともあります。
 現在は、シトラをメインに使っています。

 現在のイセペは、オーソドックスなアメリカンタイプペールエールで、極端に強いアロマやフレーバーはなく、バランスの取れたビールにしあげています。それだけに、小さなミスも目立ってしまうビールです。ですので、American Ale Yeast1056というきれいな発酵エステルの酵母を使い、丁寧に繊細に仕上げています。

 少し脱線しますが、このAmerican Ale Yeast1056はわたしたちの業界では世界的によく知られた酵母で、英語ネイティヴの人たちはテン・フィフティーファイヴ・イーストと発音します。この酵母は前述の通り、最終商品のエステルは特に尖ったところがなく、キレイな香気特性なのですが、面白いのは、発酵2日目に黒糖の香りのするエステルを作り出します。ですから、ペールエールを仕込んだ翌朝に工場に入ったときにこの黒糖の香りをかぐと、「お!1056元気に立ち上がってくれたな。」とホッとします。

 これからもこのビールはきっと進化を続けていきます。2020年の今、わたしたちにできる最高のペールエールをどうか楽しんでください。

 2020年4月23日



伊勢角屋麦酒
代表取締役社長 鈴木成宗

● 新型コロナウイルス特設ページ

伊勢角屋麦酒オンラインショップご利用のお客様へ

お届けまでのお時間につきまして

伊勢角屋麦酒オンラインショップをご利用いただきありがとうございます。
皆様、新型コロナウイルスの影響を受けているにもかかわらず、日々、ご注文・ご支援そして沢山の励ましのお声をいただいていることに社員一同胸を熱くし、勇気をいただいております。

社員総出で、ビールの発送に精一杯取り組んでおりますが、なにぶん限られた人員での対応のため、ご注文いただいてから商品発送・お届けまでに数日間を要する状況となってまいりました。お待たせしてしまい誠に申し訳ございません。
毎日一つでも多く、少しでも早くお届けできますよう、改善を重ねて発送しておりますので、ビール到着までお時間をいただくことへの、ご理解とご了承をくださいますよう、どうかお願いいたします。

伊勢角屋麦酒

うつむきがちな世の中、ビールの力で皆様に元気になってもらいたい!という思いから ご自宅で、大切な方と一緒に気軽に楽しめる、【伊勢角「宅飲み」セット】を用意いたしました。

私たちの育てた大切なビールを、ぜひとも!皆様に召し上がっていただきたいと思います。

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第2弾 宮忠さん

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