世界的に見てもクラフトビールは黎明期においてはナショナルブランドビールに対するアンチテーゼとしての意味合いが強かったため、その多くは瓶ビールでした。しかし、瓶に比べて空になった容器の処理の容易さや持ち運びの便利さ、そして光に対する強さなどの缶ビールの利点が見直され、近年、クラフトビールも徐々に缶ビールに移行してつつあります。

当社でも随分前から缶ビールへの移行を検討して来ましたが、品質の高い缶ビールをつくる為には大型で高価な缶詰め機を購入する必要があり、すぐにと言うわけには行きませんでした。しかし、今年ついにイタリア製のハイスペックな缶詰め機を購入することができ、満を侍して9月21日全国販売することに至りました。本来ならこれほど大型の精密機器は、据付後にイタリアの熟練の技師たちの手によって調整するものですが、今回運悪くコロナ禍でイタリア人の入国が許可されず、イタリアと当社をまる３日間オンラインで繋ぎ私たちの手で調整を完了させるなど、ひとつづつ困難を乗り越えて、缶ビールの発売に漕ぎ着けることができました。

想いの詰まった伊勢角屋麦酒の缶ビール。どうかこれまで同様にみなさまにご愛顧いただけますよう何卒よろしくお願い致します。

代表取締役社長 鈴木成宗